もう俺には何一つ残ってなどいないのだから…


何を信じたらいいのかが分からなくなった

 




008:ロシアンルーレット

 






「さ、ヨンサ。そろそろゲームを始めようカ?」

「・・・・・・・」

「ヨンサ?…早くしないと2人がもっと傷つく事になるヨ?」

「!…潤慶、何で…?」

 


大人のくだらない殺戮ゲームに閉じ込められて3日目。

9時間でゲーム終了、という所で俺は従兄弟の潤慶に出会ってしまった。

会いたかったけど、出来れば1番会いたくなかった相手。

 


潤慶と出会ったらこうなってしまうなんて事はだいぶ前から…ゲームが始まった時点から分かっていた事なのに


なのに…どうして今、俺は……

 

 



「英士っ!!!」

 



 





このゲームでどうしても会いたかった相手、結人の声で はっと我に返った

結人とは幸運にも1日目の夜に出会う事が出来ていた。

後ほんの少し間違えば お互いがお互いを殺していたかもしれない状況だったけれど

幸いその時は危機を免れた。



だけど…

 

 






だけど今 結人の顔は 顔だけじゃない

白いカッターシャツも 茶色のくせっけのある髪も 俺よりもほんの少しだけ大きな手も

不自然な色に染まっている







 

そう 真っ赤だけど どす黒い血の色に―――

 

 











でもそれは結人自信のモノじゃなくて…




結人を赤く染めたのは もう1人の俺がどうしても会いたかった人のモノ

今 結人の腕の中でぐったりと 虫の息のような一馬のモノ…

 

 








一馬とはついさっき会えたばかりだった。






一馬と潤慶が一緒に現れたところから察するとどうやら2人は一緒に行動していたらしい。

結人が一馬を見つけて 一馬もこっちに気が付いて 駆け出した瞬間だった

 







一馬の後ろから出てきた潤慶と俺が目が合った瞬間 アイツはニコっと笑って

結人に駆け寄った一馬の背中を目掛けて引き金を引いた―――

 






なんの躊躇いも無く。

 

 







一瞬の出来事で何が起きたのかを認識するのにはかなりの時間が掛かった

 

 

 

 

 

 

 





「…一馬 ゴメンネ。結人も。  ヨンサも」

 


「…かずま?おぃ一馬っ?!か…ずま? 一馬ぁ!一馬っ!一馬ぁっ!!!」


「…潤慶…お前………」


「ユン!テメェ!!なんて事しやがんだよ?! 何でっ何で 何でお前が一馬を撃っちまうんだよっ?!」

 




「……………」





「潤慶…何で 一馬を撃ったのっ?!」

 

 








「…ヨンサ、ゲームをしよう」

 



俺達の問いには答えずに潤慶は一言だけそう言うと 俺に拳銃を差し出した


さっき 一馬を撃ちぬいた拳銃を―――



 




もうすでに潤慶の目には何も映っていなかった 黒く濁ってしまった硝子玉のような瞳だった

 

 










「この銃には後1発だけ銃弾が残ってる。」


そう言うと 銃弾を取り出し手のひらにのせ 不気味な笑いを浮かべた


そしてまたその銃弾を元に戻す。 もちろん弾がいつ発射されるか分からないように。

 





「ボクが今から何をしたいのか分かるよね? ヨンサ」



「…ロシアン……ルーレット…?」




「流石ヨンサv分かってるなら話は早いねvでもボクがしたいのは普通のじゃないんだ。

自分の米神に銃口を当てるんじゃなくて、相手の眉間に銃口を当てて引き金を引く―――自殺じゃなくて相手を殺すロシアンルーレット!

どう?面白そうデショ?」

 



潤慶のその言葉に俺も結人も耳を疑った




もう怒りを通り越して 潤慶を哀れむ気持ちと恐怖感でいっぱいになった

 

 






「…潤慶……お前 今自分が言った言葉の意味ちゃんと分かってる?」

「? もちろん。 だってどうせ生き残れるのは1人なんだヨ? つまらない死に方よりも面白い方が楽しいデショ?」




「……………」

 















生キ残レルノハ タッタ1人ダケ















分かってはいたけど その一言が重く胸に突き刺さった

 



「何でだよ?!ユン!何でそんな事言うんだよ?! 何か方法があるかもしれねーだろ?!

4人で生き残れる道があるかもしんねーじゃんかよ! なのに何で そんな……」




「…結人」

 





結人の大きな瞳からは涙が溢れ出していた

 






「…結人。これはね戦争なんだヨ?そんな当てもない夢なんか見てないで現実を見つめなヨ。

友情とかそういう感情は戦争には邪魔なだけでいらないんダヨ…」

 





冷たい目をして 冷たい口調でそう言うと腰の辺りからもう一丁

きっと誰かのモノを奪ったのだろう 黒く冷たい物を取り出した






そして

 

 







「 ゴメンネ 結人………」

 







「やっ止めろっ!!潤慶っ!!!!」

 

 

 



拳銃から火花が飛び散った

 

 

 







「ぅうわぁああぁあぁぁぁぁっ!!!!」







「結人ぉっ!!!!」

 














「ホラ、ヨンサがぐずぐずしてるからダヨ? そろそろゲームを始めよう? もうこれ以上大事な親友を傷つけたくないデショ?」

 

 










結人が赤く染まっていくのを 潤慶が壊れていくのを見て俺は―――

 

 

 

 











 

カチッ

 

 

 
















気が付くと俺は潤慶の手からゲーム用の拳銃を奪い 潤慶に向けて撃っていた

 

「ヨンサ やっとやる気になったネ。でも残念、ハズレたみたいダネー」

 







それは 俺自身が壊れた瞬間だった―――

 








 

「さ、次はボクの番v」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 































「 次が最後の1発だね。 残念だったね潤慶。俺の勝ちみたいだね。」


「ん〜?そうみたいダネ〜。やっぱりヨンサには敵わないネ。」

 





「覚悟はいい? 潤慶……」

 





「…や、めろ…えぃ…し……」






「結人?」

 






「いいんダヨ結人。ボクはヨンサ以外に殺されるなんて嫌だから。

ヨンサを殺していいのはボクだけ。ボクを殺していいのもヨンサだけってずっと決めてたからv」


「そんな事いってもこの状況は変わらないよ?」


「えへへ〜v あ、結人、一馬ゴメンネ?痛いデショ?本当にゴメンネ……」

 






「 2人を傷つけた罪は重いよ? さよなら 潤慶……… 」

 

 

 

 










1発の銃弾が潤慶の命を奪い去っていった

 

 

 

 


























『ありがとう ヨンサ…』

 

 

 

 

 

 

 

 



























「…英士……?」



「ん? 俺は大丈夫だから…… ゴメンネ結人、痛かったよね?」

 




潤慶の顔は苦痛に歪んだ顔じゃなくて とても幸せそうに微笑んでいた

 

 






「…げほっ……え…いし?」


「一馬…よかった。 ゴメンネ2人とも 俺の所為でこんな事になっちゃって…」

 

 

 



































「すぐ……楽にしてあげるから――――」

 

 






































何故だか分からないけど俺は一番助けたかった2人に自らの意思で銃口を向けていた




そして

 

 











引き鉄を引いてしまっていた

 

 

 

 


































生キ残レルノハ 1人ダケ

 

 

 

 

 





























なら その1人になってやろうじゃないか。

 














もう俺には 何一つ 残ってなどいないのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


終われ。

 

 

 


=反省文らしき文。=
何コレ…ほとんどロシアンルーレット関係ないじゃん!!しかも意味が分からん。
英士が「でしょ」って言ってない…(泣)むしろユンの方がいっぱい言ってるし。
今回も無駄にやたらと長い文章…どうやら短い話を書くのは無理な様子です。(死ね。
話の内容が書いた本人にもさっぱり分かりません。何なんでしょう一体…。
スイマセン;;なんか書くやつ全部 お題とあってないような気がする…(死ね

全体の流れとその後(コレに気付いた人は凄いね☆)
ゲームは英士の勝ち!=潤慶死亡。 その直後、出番のなかった一馬がお目覚め!←瀕死状態。結人も結構重症。
潤慶を殺して何かがプツっと切れてしまった英士さん!
そんな2人の状態をみてコレは助からないと判断し、どうせなら苦しまずに楽に逝かせてあげようということで殺しちゃいました。
ギャー!!(ウザ) そして殺人マシーンとなってしまった英士さんは優勝するのでした…。


 



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