おじいちゃんの夢 後編



こんな事 絶対に有り得ない





=おじいちゃんの夢=後編=






渋沢先輩のおかげでお昼休みは最悪だった。。

そしてその後からの午後の練習も最悪だった。。。

渋沢先輩の問題発言のせいで三上先輩の機嫌は最悪の状況になり

練習中はなんだか異様なピリピリした雰囲気だった。








「はぁ〜〜。。一体なんでこんな事になっちゃったんだろう…?」


練習が終了して寮の部屋に戻った私は部屋で1人溜め息をついていた。



「三上先輩はあれから口利いてくれないしぃ…(泣)」



誠二くんも何だか練習やりにくそうだったし。。




「あぁっもう!!渋沢先輩があんな事言うのが全部悪いんだーー!!!(叫)
だいたい、何で豆大福との運命の出会いと結婚が関係あるのよっ!!!」



虚しく1人で叫んで 1人で落ち込んだ。



せっかく勇気を出して三上先輩に告白して、OKもらって、嬉しくて嬉しくて,,,
幸せな幸せな学校生活を送ってたのに。。。


なんで、たかが豆大福ごときにこの私の幸せを壊されなくちゃいけないの?!

渋沢先輩がそんな豆大福にさえ出会わなければっ…



って、、豆大福に八つ当たりしてる私ってなんか惨め…






…あれ? ちょっと待って……



「…豆大福ー…? 結婚――…?」




……………





「ああぁーーーーーーーーー!!!!」






そうか!そう言うことかっ!
絶対そうに違いない!!!!
だから渋沢先輩はあんな事を…









豆大福と結婚のつながりを確信したとき、携帯が鳴った。






「…もしもし?」

『あ、ちゃん。今、ちゃんにお客さんが来てるんだけど?』

「お客さん?…ねぇそれってもしかして……」



『…うん、そう。じゃ、早く来てね。』






フッ・・・あっちから来てくれるなんてね。行く手間が省けたわ。
でも、、なんだかすっごく嫌な予感がする…。。
変なことが起こらないうちに早く行かなきゃ。



私は勢いよく玄関のドアを開けて階段を駆け下り、問題の人物が待つ食堂へと足を急がせた。













食堂のドアを開けるとそこには…



「…やっぱり、何でこんな所に来るのよ!?おじいちゃんっ!!!!(まぁ行く手間が省けてよかったけど。)」


「ん…?おぉ!。待っとったぞ。」


「待ってたじゃないっ!!おじいちゃんでしょ!?渋沢先輩に変なこと言ったのは!!
なんで勝手にそんな事言うの?!」


「…シブサワセンパイ?おぉ!あの若造の事か!
あやつは近頃の若い者にしては大福の素晴らしさをわかっとるいいやつじゃった。」


「だからって、なんであんな…」


「何をそんなに怒っとるんじゃ
昔からワシはお前に言い続けてきたじゃろ?お前の結婚相手は大福を心から愛するやつじゃないと認めんと。
そしたら、昨日、そのシブサワセンパイとやらがワシの店に来たんじゃ。
そこでついつい話し込んでしまってのぅ。聞けばと同じ学校らしいじゃないか。
だからワシは/」

「だからでも何でもなーいっ!!!!!
私、好きな人いるんだから!!そんな勝手なことしないで!!!」



そう怒鳴り声をあげたとき、食堂のドアが開いた。
そしてそこには、渋沢先輩と三上先輩の姿が、、、



「み、三上先輩////…今の聞いて…?」


「話はさっき渋沢から聞いた。
その前に、。お前声でかすぎ。向こうの方まで聞こえてたぜ?」

「えぇっ?!/////」



は、恥ずかしい///////向こうまで声が響いてるって事もそうだけど、
それより三上先輩に聞かれてた事のが恥ずかしいーー//////



「その男がの好きなやつか?」

「おじいちゃん…… そ、そうよ。」


「若いの、大福は好きかのぅ?正直に答えてくれ」





「………」









私の家は大福屋だ。
それも結構な老舗で、近所ではすごくおいしいと評判の大福屋。
私もおじいちゃんの作る大福は大好きだった。
いつも一生懸命大福や和菓子を作っているおじいちゃんの姿が大好きだった。

そんなおじいちゃんには夢があった。

この大福屋をずっとずっと続けてほしい。
自分の息子(つまりお父さん)の代では終わらせたくない。
だから私には大福を愛している人と結婚して大福屋を守っていってほしい。。


そんなおじいちゃんの気持ちは分かる。そのささやかな夢を叶えてあげたい。
ずっとそう思ってきた。

でも……







「…はっきり、言いますと、俺はあんまり大福は好きじゃありません。でも」

「何ぃ?!大福は好きじゃないじゃとぉーー?!
駄目じゃ!はやらんぞ!
!!やっぱりシブサワセンパイとやらと結婚しなさい!!」


「お、おじいちゃん?!!」


、結婚してくれvvv」


「渋沢、お前!!(怒)」


「俺は大福を心から愛しています!おじいさん!!」


「よく言った!渋沢くん!君のような人をワシは探しとったのじゃよ!!」


「ちょっとぉ!!なに2人で勝手に話進めてんの?!
おじいちゃんも渋沢先輩もいい加減にして!!!」


「おぃ!ジジィ!渋沢!!てめぇら何考えてやがる(怒)」


「ジジィじゃとぉ〜?貴様のような言葉遣いのやつになおさらはやらんっ!!」


「おじいさんの事を悪く言うなよ!三上!」




なんなの?!なんなのこの2人は?!
何でこんなに意気投合しちゃってんの?!もう最悪!!!!



「もうっ煩い!!帰ってよおじいちゃん!!!渋沢先輩も!!!
それにまだ私中学生だよ?!なのに結婚の話なんてしないで!!
誰と結婚するかは誰がなんて言おうと私が自分で決めるんだからっ!!!!
余計な口出ししないでーーーー!!!!」


「そうか…結婚の話はまだ早いのぅ。。
渋沢くん、が結婚できるくらいの年齢になるまでにを心変わりさせられるよう頑張ろうじゃないか!」

「はい!おじいさん!!」


「「はぁ??!!!」」



私も三上先輩ももうあきれて声も出ない。。





誰かこのバカ2人をどうにかしてください!!

もう嫌だこんなの…

嗚呼、何で私の家は大福屋なのでしょう?

何でおじいちゃんはこんなにバカなのでしょう?

何であの素敵な渋沢先輩がこんなに壊れちゃったのでしょう?

それともこれが渋沢先輩の本性だったの?


なんだか今までおじいちゃんの夢を叶えてあげたい...とか思ってた自分がバカらしくなってきた…




もう頭痛い…






もう私はこれから穏やかには暮らせなくなりそうです……





―End―







*****
はいー有り得なーい。全てが有り得ない。意味が分からない。
ってかほんとにこれは誰の夢なのでしょうね?
そもそも夢じゃないよねこんなの。。
やっと後編で題名のおじいちゃんが登場しました。(遅
自分で書いてて話の意味がわかんなくなりました。
ごめんなさい(土下座。

   嘉菜。




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