あめのひ かえりみち



あめのひ かえりみち





ザーーーー・・・・・・


「Σげっ!雨が降ってる!; どぉしよ〜。。カサ持ってきてないのに〜;;」


部活が終わり、帰り支度をしていた私は窓の外を見て溜め息をついた。

外は大雨。
遠くで雷も鳴っている。
家までは自転車で20分。
迎えに来てもらおうにも昨日から両親は旅行に行っていて今日は家に誰もいない状態で・・・。


「・・・しょうがない。今日はバスで帰るか。」


私は自転車を学校に置いておく事にして(自転車通学なのです。)バス停まで走った。






「うひゃぁ〜;;びっしょびしょだよ〜;;」


学校からバス停まで2、3分の距離なのに全身ずぶ濡れになってしまった。
靴の中までびしょびしょだ。
ここのバス停はアーケードがあるので雨を凌げる。


「うぅ・・・気持ち悪ぃ〜;;早く家帰ってお風呂入りたい〜!」



そんな事を言っていると、私の後ろから1人の男の子がバス停に来た。

その子は私より更にずぶ濡れだった。
髪や指の先から雨の雫が滴り落ちている。
寒いのか少し震えている様に見えた。





「あの・・・大丈夫?」



思わず声をかけていた。
男の子は少し驚きながらも大丈夫・・・と頷いた。
でもそういうその子は何て言うか・・・儚く消えてしまいそうな感じがした。

私は鞄からタオルを取り出して男の子に差し出した。



「はい。そんなにびしょ濡れだと風邪ひくよ?」

って、私も人の事言えないけど・・・。



「・・・どーも。でも、俺はいいよ。
それはアンタのだし。アンタも濡れてんじゃん。」

「何言ってんの!君のがずぶ濡れじゃん。いいから使って。」


半ば強引にタオルを渡すと、今度は素直に受け取ってくれた。


「あ、ありが・・・と////」


Σ!?///////・・・なっ何
この犯罪的な可愛さは・・・;;
この子の照れ顔に私の方が照れてしまって暫く黙り込んでしまった。










「あの、さ・・・」



突然口を開いた男の子に私はビクッとして 「ななっ、何?!」 と返した。


「俺、野上ヶ岡中の真田一馬って言うんだけど・・・アンタは何中?」

「・・・私、高校生なんだけど;;」

「Σえぇっ?!マジ?!・・・見えねぇ;;じゃなかった!・・・ごめん;;」


中学生に間違えられた私は多少ムッとしながらも、素直に謝る真田一馬くんが何とも必死だったので笑ってしまった。


「あははは☆ 一馬くんって面白いねー」

「・・・面白いって何だよ。何か結人にも言われたことあるけど・・・」

「だって面白いんだもん♪ねー?ユートって誰?」



この後、他愛もない会話を続けて暫くしたらバスが来て、私はそれに乗り家に帰った。



「真田一馬くん・・・野上ヶ岡中・・・か。 また、会えるといいなvv」


と、言いつつひそかに野上ヶ岡中に行ってみようかと計画を立てている私がいた。








―end―







*****
ひとこと。
 もしかしたら続く?…かも;;中途やしぃ〜;;
 次回!『突撃!!野上ヶ岡中☆』(死)なんて…


       唯。



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