=002:必要なのは=
なんだか、まだバカズマが何やらブツブツ云ってるみたいだけど 無視だ無視!
俺は悪くない!…と思う。多分。 いや、俺もちょっと悪かったかな?
布団の中で反省(?)してたら
一馬の布団がすごく心地よくて、 俺はそのまま夢の世界へと旅立ってしまった...
うっわ!スゲー☆天然芝だ!芝生!!
こんな所でサッカーが出来るのかvv俺って超幸せ者vvかぁちゃんサンキュvvv
芝生のサッカーコートを見て感激してたら 隣にも俺と同じように目を輝かせてコートを見てる奴が居た。
そういや、さっき、かぁちゃんが
『結人と同じ日にロッサに入る子が居るんだって。仲良くなれるといいわねv』
って云ってたっけな?
おもしろそうだし、声でもかけてみっか♪
「なぁ!お前も今日からここに通うの?」
・・・
声をかけたらビクっとして顔 真っ赤にしてやんのv
そんで、可愛いーvvってからかったら更に真っ赤になってりんごみてーvv
後から知ったんだけど、コイツの好きな飲み物はりんごジュースなんだってさ。
監督に呼ばれたから俺達は芝生のコートに足を踏み出す。
芝生に感激しながら監督について歩いて行くと 俺等と同じ年ぐらいの奴がいっぱい整列していた。
「今日から皆の仲間になる事になった2人だ。仲良くするんだぞ! じゃぁ、自己紹介して」
監督が自己紹介をするように云ったので、少し緊張気味ながらも自己紹介をする。
ちらっと隣を見てみたら 一馬の奴 さっきよりも顔 真っ赤にしてやんの。
「初めまして!今日からここに通うことになった若菜結人です!!よろしく!!」
よろしく〜と皆が返事を返してくれたのがちょこっと嬉しかった。
「………。」
「ん?おい、一馬!次、お前の番だぞっ!」
「…えっ?!あ、ぅ、うん…//////」
一馬の奴はかなり緊張してるらしい。 大丈夫かよコイツ…;
「えっと、あの…さ、真田 一馬です…////// たっタマゴサンドとりんごジュースが好きですっ/////
よ、よろしくっ!!///////」
・・・。
「あっはっははははは〜!!!」
「えっ?!/////」
芝生のコートが爆笑の渦に巻き込まれた。 あ、監督まで笑ってるし。
顔を真っ赤にしながら タマゴサンドとりんごジュースが好きですって大声で叫ぶか?!普通! マジおもれー!!
笑いをこらえながら隣に目をやると さっきよりも更に顔を真っ赤にして涙目になってる一馬が目に入った。
だから、俺もこう云ってやった。
「俺の好きな食べ物はチチヤスヨーグルトでっす!
ちなみに、トマトは大っ嫌いです!あんなの人間の食いもんじゃねぇ!!」
皆は更に大声で笑い出し、一馬はビックリしたようにコッチを見ていた。
俺はニカッと笑って一馬に向かってVサインをしてやったら 一馬は嬉しそうに笑った。
やっぱり顔をりんご見たいに真っ赤にして。
すぐ真っ赤になるし、喋るのも下手だし、いきなり変な事云うし。
バカでへたれでどうしようもない奴だけど、、
だから なのかな? なんだかほっとけない。
コイツには俺が必要で 俺にもコイツが必要なんじゃないかなって―― なんとなく そんな気がした。
「…〜ん? あれ?」
「あ、結人!やっと起きたか。お前、寝すぎ。アレから2時間は寝てたぞ;」
「…一馬が…でかくなった…。」
「Σはぁ?!お前何云ってんの?! 寝ぼけてんじゃねーよ!!」
「…なんだよ、夢かよ〜。あーあ、一馬、ちっちゃくて可愛かったのにー」
「…結人?一体どんな夢見たんだよ…;;」
「ん〜?知りたい?? ダメだね!教えてなんかやんねぇよ!(笑)」
「お前、マジムカつく…(怒)」
教えられる訳ねーじゃん。俺達が出会った日の夢を見た――だなんて。 恥ず過ぎる///
でも 何で俺、あんな懐かしい夢見たんだか…。
ま、いっかvvおもしろかったしな☆
「そーいや、お前、部屋の片付けは終わったのかよ?」
「え?あー、そんなもんとっくの昔に終わってるって!ったく、何で俺が1人で片付けなきゃなんねーんだか(怒)」
「 やっぱ一馬には俺様がついててやらねーとなvvv 」
「はぁ?!何いきなり訳のわかんねぇ事云ってるわけ?! まだ寝ぼけてるだろ…;;結人キモイ。」
「今、気になる発言があったけど まぁ許す!!好きだぜvv一馬vvv」
「は?ちょっ//// ゆ、結人?! いい加減起きろーーっ!!!」
一馬には俺が必要、そして俺にも一馬が必要。
それは 今も昔もあの太陽の様に変わらない―――変わる事のない事実だ。