ユンがガキっぽい…;;





=003:電話 ...変わらないもの=

 




「ひでーな一馬。俺、ちゃんと起きてるのに…」


「そっ///そっちのがよけい悪いわっ!!」


「まったまた〜vv照れちゃって可愛いvvv って、そういや、英士 遅いな」

「いきなり話題を変えんな!(怒)」


「ユンに会うのも久しぶりだよな〜♪親善試合以来?」

「…ォィ(怒)人の話聞けよ
… ってまぁ。確かに久ぶりだよなー。」


「英士ももっとちゃんと云ってくれれば俺たちも空港に行ったのになぁ。」

「ユンが突然に来たんだからしかたないんじゃねーの?」


「しっかし、ユンもユンだよなー。普通、空港に着いてから連絡するか?!」

「ユンだからな。アイツは普通じゃねーもん。」

 


 









今日は3人で遊ぶ予定だった。この事は昨日から決めてた事。

だけど、今日の午前11時ごろに英士の家に電話が掛かってきたらしい。

その相手というのが 李潤慶。俺達よりも1コ年上で英士のいとこだ。


英士はその潤慶から電話で

『今、日本の空港に着いたから迎えに来てvヨンサvv』

と連絡があった為、俺達に謝りつつも空港へと向かって行った。

 











今の時刻は午後347分。


もうそろそろ 戻ってきてもいい頃なんだけどなー…。

 



その時、結人の携帯の着メロが流れた。






「あ、英士からだ。コッチ向かってんのかな?」

「そんなの、電話に出れば分かるだろうが、さっさと出ろよ。」

 



「はいはい。  もしもし?」



『結人――vvv久しぶりダネvv元気だった?一馬も居るんデショ?』

 




その電話はユンからだった。結人の隣に座ってる俺にまでユンの声は聞こえる。

 




「ったく、そんなでかい声で喋んなっつーの!」


『冷たいナ〜結人。僕と会えるのに嬉しくないノ〜??』
『潤慶…もっと小さい声で喋れないの?周りに迷惑でしょ』


 




俺は結人にくっついて携帯の声に耳を傾けた。



携帯電話の声って結構でっかいんだよな。静かな部屋だと、普通に居ても会話が聞こえるし。

だから、俺にもユンと英士の声が聞こえる。

 







「英士も大変だな〜、今、どこら辺に居るんだよ?」


『え?今〜? ヨンサ!ここどの辺?』
『もうすぐ雑司が谷。』



『もうすぐ着くってサ〜♪』


「でも、着いてもユンは俺と一馬にはまだ会えないぜ?」


『Σえっ?!ナンデ?! 結人ってもしかして僕の事キライなの?(泣) ヨンサーー!!ドウシヨ?!』


「…おぃおい;なんでそうなるんだよ?!」
「結人、あんまりユンをいじめるなよ」


「いじめてねーよ。ただ事実を云っただけじゃん。」
「まぁ、そうだけどさー」




『ちょっと潤慶;落ち着きなよ…; 結人のせいだからね…(怒)』


「なっ!?何でだよ?! バカ英士っ!!!」
「結人…お前も落ち着けって…;;」




「だからなユン!!お前が今向かってるのは英士ん家だろ? んで、今俺達が居るのは一馬ん家なの!分かる?!」


『あ〜なんだ。そういう事か〜。じゃぁ結人達も今からヨンサの家に来てvそしたら会えるデショ?』


「やだよ。だって、外暑いじゃんかよ。」


『結人のケチーー!! 一馬は来てくれるヨネ??』


「え;;結人じゃないけど、まだ外暑いじゃん。だからもうちょっとして涼しくなったらな」


『一馬のバカーー!! ヨンサーーー!!!(泣)』
『(うっとおしいな…)潤慶が悪いんでしょ。連絡もなしに急に日本に来たりするから。自業自得。』



「何も行かないって云ってないんだからさ。そんな拗ねんなよ、ユン;」


『う゛――;;』
『潤慶…(怒)あ、
2人ともごめんね、じゃぁそろそろ切るから。』


「あ、あぁ。頑張れよー英士。じゃぁまた後でな!!」
「じゃーな〜!」




『あーー!!ヨンサ待って!まだ…/ ブツっ ツー ツー…


 








「ユン、まだ何か云い掛けてたな…;;」

「英士も大変だよなー。ったく、どっちが年上かこれじゃわかんねーよな〜。」

 






突然に掛かってきたユンからの電話は英士の手によって強制終了された。

一体、なんだったんだろう?


ユンの行動はいつも唐突すぎでよく分からない。



英士と潤慶。顔は似てるのに性格はまるで違うのがなんだか面白いし不思議な感じがする。

 




俺と結人は顔を見合わせて何故かは分からないが、そこで爆笑してしまった。

 

 






「どうする 結人? 今から英士ん家 行く?」

「え〜。だって暑いじゃんよー。それにお前さっきユンに 涼しくなったら行くから って云ってたじゃん。」

「そりゃそーなんだけど、なんかユンが可哀想に思えてきて…」

「ま、多分 今頃は英士に怒られてんだろーな(笑)」

「それにせっかく日本に来たんだし。俺も早く会いたいしさー。」

「んー、早く会いたいってのは俺も同感かな。…じゃぁしょうがない。行くとしますか!」

「嫌がらせに、チョコでも買ってく?」

「お!いいね☆それ!かじゅまにしてはいい事思いついたじゃん(笑)」

「かじゅまって云うなって云ってんだろ!!(怒)」

「あっはっはー。可愛いねーvかじゅまってばvv」

「結人―――――っ!!!(怒)」

 

 












そして、結人にからかわれながらも俺達は 夏の暑い日差しの中 英士の家へと向かった。



途中でコンビニに寄って アイスとジュースとユンへの土産にチョコを買って(笑)


このチョコレートをあげたらユンはどんな顔するかな?

なんかスッゲー楽しみ☆ ユンには悪いけどな…;;

 

 







そういえば、英士と潤慶に初めて会った時も こんな事をしたような気がする。

 



俺が結人と出会ってから丁度1年後の夏


俺達が小学校3年生の時の夏休みだったかな?英士と潤慶がロッサに入って来たのは…

 

 





たしか、その日も暑くて、頭の上には綺麗な青空が広がっていて

コートの隅っこの方には向日葵がたくさん 太陽に向かって伸びていた。

 








俺達の出会いは全部 暑い夏と綺麗な青空から






そして、久しぶりの再会もまた 暑い夏とこの青空から―――

 









俺達はあの向日葵が太陽に向かって伸びるように 夢に向かって進んで行くんだ。





それは 今も昔もきっと変わらない。




そして 俺達の友情も――――














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