ある日の午後。

いつも通りの選抜の練習の後、監督に呼び出された折俺は

他の奴らはとっくに帰ったのに

一人だけ残されていた。

まぁその用事もすぐに終わったので
(こんなことなら結人に待っててもらえばよかった・・・)

とりあえずとっとと帰ろう、
とシャワーを浴びようとしてロッカールームに入ると

「やぁ一馬!今日も可愛いねv」


・・・いるはずのない変態がいた。






お着替えしましょ♪









「な、何で英士がここにいるんだよ!」

「もちろん、一馬に会うために決まってるじゃない」
いるはずのない人物の存在に思わず叫んでしまった。


たしか英士は今朝携帯で・・・

自分の記憶をたどってみる。


「あ、一馬?今日は俺大事な用があるから
 練習は休むって監督に言っといてね。
 じゃぁ頼んだからね。あ、人気のない道を通っちゃ駄目だよ?
 いつ変な奴に襲われるか分からないんだから!
 いいね?わかったでしょ?じゃぁね。愛し」


あぁ、そうか。何か変な言葉をいきなり発し始めたから
途中で切ったんだっけ・・・



まぁそれでも「用事で休む」ってことだけは
ちゃんと言っといたんだけど




・・・・・・って。

「オイ、英士。何やってんだ?」

「いや、一馬は相変わらず可愛いなvvって思って」

「で、なんで俺の腰に手を回してるんだよっ!///離せ!!///」


汗でべたついてるからいますぐ着替えたいのに・・・



「じゃぁ早くシャワー浴びてきたらいいでしょ?」

「英士が邪魔してんだろ///!つか人の心を読むな!!」


ったく。

まぁ今更英士に何言ってもしょうがないし気持ち悪かったから

とっととシャワーを浴びてくることにした。




















――――――そして十数分後。





「・・・俺の服は?」


確か着替えを用意してから浴びたはずなのに・・・

そこにあったのは何故か

雑司が谷南中の女子の制服だった。

(前に英士の応援に来てたコが着てた)







・・・とりあえず見なかったことにして。

俺の服はどこにおいたっけ?




「どうしたの?一馬」

辺りを見回す俺に、

何故かやけに機嫌がよさそうな英士が声をかけた。



もしかして・・・いや・・・でも・・・

ありえない、とは、言い切れない。




「あ、英士。俺の着替えがないんだけど知らねぇ?」


恐る恐る訊いてみる、と。



「そこにあるじゃない。一馬の服」


…Why? 今ココの変態さんはなんと言いました?


「え?だってこれ英士のガッコの女子の制服じゃ・・・」


「うん。だから一馬のためにそれ、調達してきたんだよ」



「・・・へ?」



似合うと思うんだけど、てか似合うでしょ!yes!



英士が壊れた・・・つーかもう末期な感じがする・・・


何?それはつまり俺にこの膝上15cm位のミニスカで、

胸元にでかい水色のリボンのついてる可愛らしいこの白セーラーを俺に着ろと?


「そういうこと」

「ってまた人の心を読むな!・・・って、ん?」


そこまで言ってふと気付いた。

もしかして・・・

「・・・もしかして英士、このために練習休んだ、とか言わないよな?」


「あれ分かった?やっぱり愛の力?俺たちは深い愛で結ばれて・・・」

いや、ありえないから。
とつっこむが当然のごとく効果なし。
「実は夢の中で一馬がコレ着ててね、やっぱり実際に見てみたいでしょ!と思って用意したんだ。

 一馬のために準備したんだからね

ほら早く着ないと・・・体冷えちゃうよ?」

「うっ・・・」

それを言われると・・・

確かにシャワーを浴びた後そのままなので現在は下着しか着ていない状況。

いくら最近暑くなってきたからってこれは、寒い。

体が冷えてきた。

「ほら、練習中来てた汗まみれのジャージと綺麗な制服。どっちがいいの?
訊くまでもないでしょ?」

「うぅ〜・・・分かったよ!着ればいいんだろ着れば!!///」


「とうぜんでしょ♪」

あぁ・・・神様。

こんな変態がこの世に存在していいのでしょうか?

そう嘆いている間にも英士が服を着せてくる

「放せ!自分で着る!!///」

「ふーん。そんなに着たかったんだ?」

「ち、ちがっ!///」








結局セーラー服を着せられて
そのうえ何故か簡単な化粧までされてしまい
(英士曰く「折角可愛い服着たんだから、ね?」だそうだ。なにが「ね?」何だよ何が。)


何処からどう見ても男には見えない

オンナノコになってしまった・・・


鏡見てマジびびった。

「化粧でこんな変わるんだな」

って思わず呟いたら
「一馬はこんなことしなくても十分可愛いけどね」

って言われたから一発殴っといた。





で、当然家までそのままの格好だったわけで。

途中、水野に会ったけど何故か

顔を真っ赤にして帰ってった。


・・・なんだったんだろう?







え?その後の俺?

もちろん英士にお持ち帰られました!!(ヤケ













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『―Air―』の柚木紅華サマに相互記念で頂きましたvvv
素敵郭真小説ですっvvv
郭さん素敵vv最高です★真田さん可愛すぎっvvv
素晴らしいですヨ!柚木サマっ!!!
こんなスッテキな小説をホントにAありがとうございましたvvv

載せるのがすっごい遅くなってしまって申し訳ございませんでした…


嘉菜。


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