>>>007:子供>>>>






子供はいつでも大人のいいなりだ と思っているのは大きな間違いだからね?



子供だって大人に反抗するのだから。



いつまでも ただ煩いだけの大人の言いなりなんかになってないんだから。



子供の本当の怖さを知ってから後悔しても遅いんだよ?




































「 …玲、ふざけるのはいい加減にしろよ? 」



「あら、翼。ようやくお目覚めかしら? 別に私はふざけてなんていないわよ。
むしろふざけているのはあなた達でしょう?
人の話を黙って聞いていればこんな事にはならなかったのよ?
あなた達が騒ぐからいけないんじゃない」




なんて 言い草だろう。



コレが人を殺した後に言う言葉ですか?














「なんで、なんで六助を殺したんだよっ 玲っ!!!」



翼さんの怒りは頂点に達していた。


目からは大粒の涙が零れ落ちている。







きっとこの場にいる人の中で 一番苦しいのは翼さんだろう。




訳も分からないうちに、事故だったとはいえ 自分のせいで木田くんを殺してしまったと自分を責め



この旅行を計画したのは 自分のはとこである玲さんだと知り



そしてその玲さんに 自分の親友であった畑くんを殺されてしまったのだから













「私はね、別に六助くんを殺そうと思ったわけじゃないの。
ただ 丁度 偶然に六助くんに弾が当たったのよ。」


「なにが偶然弾が当たっただ!銃を発砲したのは玲だろっ!
発砲して誰かに当たったらこうなるって事ぐらい玲は分かってたはずだろ?!
なんで なんで さっきから何発も何発もそんな危険なモノ撃ってるんだよ?!
そもそも こんな事を了解する方がおかしいだろ?
どうして玲は俺達にこんな酷い 惨い事をさせようとするんだよ?!」



必死で訴えかける翼さんの言葉に一瞬だけ ほんの一瞬だけ玲さんの表情が変わった。



でもそれは刹那の時間で



「 …煩い子ねぇ。さっきから静かにしなさいって言っているでしょう翼。
いい加減にしないとアナタもただじゃ済まないわよ?」



「…玲 どうして……」



玲さんは今度は翼さんに銃口を向けていた



私はソレをタダ見ているダケしか出来ない



それは他の皆も同じ




しばらくの間 教室の中は凄く静かになった






この教室を静寂に落としたのも玲さん


そして 破ったのも玲さんの一言だった





















「―――やっと皆静かになったわね。
じゃぁ これから皆にルール説明のビデオを見てもらうわ。
ビデオを見ている時もコノぐらい静かでいてね?」



銃を下におろすとビデオテープをデッキに入れて再生ボタンを押す。




皆は静かに 砂嵐の画面のテレビを見つめている





そしてしばらくして 陽気な音楽と共にこのゲームのルール説明が始まった。




























NEXT>>

<<BACK